Common Diseaseと重点感染症:現在インフルエンザ、Covid-19、RSウイルスは一般的には風邪症候群としてとらえられるCommon Disease(一般的な、普通の、よくある感染症)となっています。一方で、厚労省は様々な感染症を重点感染症としてまとめています。
GroupX:予見不可能かつ社会的インパクトが甚大な未知の感染症
GroupA:新たなインフルエンザやCovid-19など
GroupB:定期的にまたは突発的に国内外で一定レベル以上の流行を起こす既知の感染症。GroupAと近縁な感染症。
インフルエンザ、Cocid-19、RSウイルスはGroupBとして位置づけられているのです。
この3つの感染症は風邪症候群としてCommon Disease(一般的な、よくある病気) だけど重点感染症であることの認識を一般の方も知っていただきたいと思います。これらはただの風邪ではありません。症状や疾病負荷(その病気が人々に与える影響や負担の程度)のバリエーションに大きな個人差があるのです。自分のことだけでなく、他の方への影響を考えて予防や、治療をしてくださいという感染症なのです。
さて、RSウイルス感染症が増えてきました。コロナ前は秋から初冬にかけて流行する(小児科医であった父は「晩秋の風邪」と呼んでいました)呼吸器感染症です。1歳までに半数が2歳までにほぼ100%のお子さんが一度はかかるという感染症で、特に6か月未満のお子さんが重症化、呼吸不全、呼吸停止を起こすことのある重点感染症です。年長児や小学生~成人にとってはまさにただの風邪程度がほとんどですが、高齢者では命取りになることもあります。
コロナパンデミック後は、季節感のない流行状況(その理由は様々で検証にはかなり緻密な研究が今後も必要です)と考えられていましたが、東京都のRSウイルス流行状況を観察すると、おおむね9~10か月周期で流行していることに気づき、このFacebookや学会で報告し、次の流行予測をしてきました。2025年は1月ごろにピークがくると予想しましたが、インフルエンザや感染性胃腸炎の流行のせいで、小さな流行となりました。9~10か月周期とすれば今年の秋に積み残した感受性者の分も含め、例年よりやや大きめの流行になるのでは、妊婦さんにはぜひRSワクチンの接種をと呼びかけてきました。
現在当地ではRSの流行が始まり、私の病児保育室も定員8名中、毎日3~5名のRSウイルス感染症のお子さんが入室しています。今後の東京都のRSウイルス感染症の推移を見守りたいと思います。(下段の赤字の曲線と?は今後の予想を示します)もし感染性胃腸炎やインフルエンザの流行が前倒しになれば、RSの流行は小さなものになるかもしれません。






