https://www.who.int/emergencies/disease-outbreak-news/item/2022-DON376
世界保健機関(WHO)の報告によると、今月21日までに12カ国で169例が確認され、このうち、74例で夏風邪や結膜炎などの原因ウイルスである「アデノウイルス」が検出されているとのことです。症状は黄だんや肝障害の程度を表す肝酵素の数値の異常のほか、一部の症例では腹痛、下痢、嘔吐(おうと)などが報告されています。症例は1ヶ月から16歳までで、17人の子供(約10%)が肝移植を必要とし、少なくとも1人の死亡が報告されています。
同定された症例は、肝酵素が著しく上昇した急性肝炎で、多くの症例は無熱で、重度の急性肝炎を伴う症状に先立つ腹痛、下痢および嘔吐、および肝酵素のレベルの増加(アスパラギン酸トランスアミナーゼ(AST)またはアラニンアミノトランスアミナーゼ(ALT)が500IU / Lより大きい)および黄疸を含む胃腸症状が報告されています。急性ウイルス性肝炎を引き起こす一般的なウイルス(A、B、C、D、E型肝炎ウイルス)は、検出されていません。また海外旅行または他の国へのリンクは、要因として特定されていません。
アデノウイルスは少なくとも74例で検出されており、分子検査に関する情報を持つ症例数のうち、18例がF型41と同定されている。SARS-CoV-2は、試験されたもののうち20例で同定され、さらに19例がSARS-CoV-2とアデノウイルス共感染とのことです。
保護者の方へのお願い
こどもの肝炎症状はなかなかわかりづらいことが多いです。特に胃腸症状を伴った場合に体調不良が続く場合は医療機関を受診してください。黄疸(白目の部分がいつもより黄色になっている、あるは尿の色調がいつもより黄色になっていること)の出現に注意し早めの受診を心がけてください。